とことんやる。若かりし頃、小池はそれを“色”から学んだ。
バイヤーになり最初に担当したのがプラスチック製品だった。商品の色一つ決めるにも、大掛かりだった。ピンクと一言で言っても何十色とある。例えばピンクの1番から10番まで10種類の中から検討開始。2番と3番の間を取って、さらに色サンプルを5種。そしてさらに…。ほんのわずかな色の差の中で吟味を重ねた。「本社にはいつも商品サンプルがずらーっと並んでいました」。目に付く所に置き、何日もかけて見比べ見極める。とことんこだわる、そんな熱気に包まれていた。